南アフリカは、金、ダイヤモンド、クロム、プラチナなど希少な鉱物資源に恵まれ、サブサハラにおいては突出した経済規模を有し、近時では製造業、金融業その他サービス産業が伸び鉱業資源に依存する産業構造からの脱却が進みつつあり、外国企業から、アフリカにおける重要なマーケットとしてまたアフリカ大陸おけるゲートウェイとして高い関心を集めています。また、南アは、アフリカにおけるいわゆる「リープフロッグ」(カエルが勢いよく跳躍するように、先進国で見られるイノベーションプロセスを飛び越えて、社会インフラが整備されていない新興国で新しいテクノロジーやICT、デジタルサービスなどが一気に広まる現象)を象徴する国であり、アフリカ全体で勢いを増すスタートアップのエコシステムが飛躍的に伸びていることでも注目されています。さらに、同国は、従前よりアフリカ諸国で唯一のG20やBRICSメンバー国であり(なおG20については2023年9月の会合でアフリカ連合(AU)をメンバー国に参加することを決定しています)、「グローバルサウス」を代表する国として世界からの注目度がますます高まってきているといえます。
一方で、南アフリカは、悪名高いアパルトヘイト廃止後も残る人種問題、慢性的な電力不足やインフラの機能不全による景気低迷の長期化、高失業率、高物価、不安定な政治・社会情勢など多くの社会課題の克服の途上にあります。このような社会的背景を受け、リーガルの面でも、歴史的に差別を受けてきた黒人等の経済的地位の向上を目的とするアファーマティブ・アクション(積極的差別是正措置)であるBlack Economic Empowerment(BEE)を国策としており、これに基づく各種法規制・慣習のコンプライアンスが重要な企業経営上の課題となることが珍しくありません。その他労使紛争、贈賄その他汚職・不正リスクなどの問題も根強く、現地における業務遂行上のリーガルコンプライアンス・リスクのハードルは日本その他いわゆる先進国と比べてやはり格段に高く、現地におけるビジネスの難しさの一因となっているといといわざるを得ません。
当事務所は、同国における、M&A、ファイナンス、労働問題、競争法、不正対応などの分野で多くの案件実績を有し、また、案件内外を通じて得た複数の現地法律事務所との強固なネットワークを最大限活用して、案件の内容・性質・難易度などに応じ、世界中の新興国におけるチャレンジングな案件プロジェクトのサポート実績・経験を豊富に有する日本人弁護士がリードし、現地弁護士とのシームレスに協働する最適なチームアップを行い、現地法・実務の特殊性や実態に即して、日系企業の皆様の現地におけるリーガル・サポート・ニーズに対応させていただきます。
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