Ⅰ. はじめに
2026年2月18日、経済産業省は、AI利活用の場面における不法行為法等に係る解釈適用上の論点及び考え方を取りまとめた、「AI利活用における民事責任の解釈適用に関する手引き(案)」(以下「本手引き」といいます。)を公表し、パブリックコメントを開始しました。当該パブリックコメントは、同日から、同年3月19日まで実施され、その後、パブリックコメントの内容も受けて、本手引きの最終的な内容が確定されることになります。
本手引きは、2025年8月19日以降、全4回にわたって開催されたAI利活用における民事責任の在り方に関する研究会(以下「本研究会」といいます。)における議論を通じて取りまとめられました。本研究会は、近時の諸外国における動向や我が国における課題を踏まえ、開催されたものです。すなわち、生成AIの登場以降、AIサービスの利活用は年々拡大傾向にあり、近年ではAIを搭載したIoT製品やロボティクス等、高度な自律システムの開発及び社会実装も進みつつあります。また、諸外国においては、EU AI規則や改正製造物責任指令、米国カリフォルニア州におけるAI安全開示法等、一定の立法や責任の在り方に関する議論が進んでいます。他方で、我が国においては、既存の法体系とソフトローとを組み合わせつつ、事業者の自主的な対応が期待できないものに限定して追加的な法規制を検討するという方針を取る中、AI利活用時に損害等が発生した際の民事責任の所在については、AIの自律性やブラックボックス性を踏まえてどのように解釈適用を行うべきか、現時点で裁判例の蓄積や統一的な見解がなく、システムの導入や開発を躊躇する一因となっているとの指摘がなされていました。このような背景の下、本研究会が設置され、AIを用いたサービスやシステムが事故に寄与した基本的な想定事例を題材に、主として不法行為法等の観点から解釈適用上の論点及び考え方の検討・整理が行われました。
本手引き内で言及のある見解は、本手引き内でも示唆されているとおり、いずれもあくまでも法的拘束力を持たず、最終的な判断は裁判所に委ねられるものである一方、関係省庁1が有識者の議論も踏まえて一定の法解釈の叩き台を公表したという点では一定の意味を持ちます。また、本手引きは、AIの開発者・提供者のみならず、利用者についてもその検討の対象としており、事業者にとっても、どのような要素が責任判断に影響を及ぼし得るのか等本手引きの内容を理解しておくことは有用であると考えられます。そこで、本ニュースレターでは、本手引きの概要について、解説することにいたします。
Ⅱ. 本手引きの概要
AIの利活用に伴って何らかの損害が生じた際、責任を生じさせる法的な根拠には、主として、契約によらない不法行為責任と、関係当事者間の契約に基づく契約責任があるところ、本研究会では不法行為責任を中心に検討が行われました。その理由としては、主に、①契約責任は個別の契約内容に左右される一方、不法行為責任は、契約の内容にかかわらず当事者間の責任を形成するデフォルト・ルールであることや、②不法行為法も個別具体の事案に即した解釈適用が必要となるものの、事案の類型ごとに争点となる規範や価値判断は共通する場合が少なくないこと等が挙げられています。
特に、不法行為責任の中でも、本研究会の主たる検討対象は、AIの利活用の文脈でも特に争点となりやすいと考えられる一般不法行為(民法709条)及び製造物責任(製造物責任法3条)とされています。
また、AIの利活用における不法行為責任の判断に当たっては、AIの自律性や不確実性等を踏まえたリスクコントロールの在り方に関するAIガバナンスの考え方が重要な考慮要素となるとされています。この点、AIの開発・利用・提供に携わる事業者に求められるAIガバナンスの内容に関しては、既にAI事業者ガイドラインが策定・公表されており、不法行為責任の検討に当たっても参考となるものとされています。具体的には、過失2の判断に当たって、AI事業者ガイドラインの考え方も踏まえながらリスクの調査・分析やそのための体制構築等を行っていた場合、それでもなお予見が困難であった特異なリスクが顕在化したケースにおいて、予見可能性を否定する方向の事情として斟酌されるほか、見込まれたリスクの程度に応じて実務上合理的な対応策を講じていた場合、結果回避義務違反と評価される可能性を低める事情として斟酌されると考えられるとされています。本手引きでは、AI事業者ガイドライン上想定される措置について、具体的な想定事例に即した解説もされています。
1. 「補助/支援型AI」及び「依拠/代替型AI」の区分
本手引きにおいては、AIの利活用に関する不法行為責任の検討に当たり、AIの類型を2種類に大別した上で検討されています。具体的には、最終的に人の判断や行動を介在させることが予定されている類型(補助/支援型AI)と、人の判断や行動の全部又は一部を代替する前提で提供され、AIの判断に依拠しながら用いることが予定されるAI(依拠/代替型AI3)とに整理されています。また、それぞれのAIの類型について、さらに、AIの利用者とAIの開発者・提供者のそれぞれの観点から検討が行われています。これらの整理を前提とすると、下図のようになります。
| AIの種類 | 責任の所在 | 本ニュースレターの記載 |
|---|---|---|
| 補助/支援型AI | 利用者 | 2.(2) |
| 開発者・提供者 | 2.(3) | |
| 依拠/代替型AI | 利用者 | 3.(3) |
| 開発者・提供者 | 3.(4) |
2. 補助/支援型AIに該当する場合の考え方
(1)総論
補助/支援型AIとは、AI利用者の判断の補助ないし支援としてのみ用いられ、最終的に人の判断や行動を介在させることが予定されている類型のAIをいいます。例えば、①AIの機能や利用される場面を踏まえると人の判断を代わりに行っているとはいえないケース、②規制法上の理由により人の最終的な判断が要求されるケース、③AIの出力内容が潜在的に第三者の権利を侵害するリスクを内包しており、この点について人の評価や検証が必要なケース等が想定される4とされています。
また、本手引き内では、不法行為責任を検討するにあたり、複数の想定事例が検討されており、具体的には、以下のようなものが補助/支援型AIに該当するものとして検討されています(図については本手引きより抜粋)。
- 配送ルート最適化AI:運送事業者Bにおいて、配送ルート最適化AIシステムを利用していたところ、システムが悪路を最適ルートと表示した。それに従った結果、脱輪事故が生じ、配送先Vにおいて荷物損壊等の損害が生じた。

- 弁護士業務支援AI:弁護士Eは、弁護士業務を補助するチャットボット形式のAIサービスを利用していたところ、当該AIは実在しない架空の裁判例を複数引用し、法的論点や事件の見立てに関する分析を行った。弁護士Eは、当該AIの出力を信頼し依頼者Vのために訴訟追行した結果、Vは敗訴し、弁護士費用等の損害を被った。

- 画像生成AI:アパレル業を営むGは、画像生成AIを自社広告等に用いていた。ところが、Gがメインの広告に使用していた画像は、全国的に知名度のあるタレントVの容貌に酷似していたため、Vは自己のパブリシティ権が侵害されていると主張した。

- 取引審査AI:全国的に不動産賃貸業を展開するIは、賃貸物件の入居申込者の信用スコアを算出する取引審査AIを導入し、自社保有物件についての審査業務を効率化・省人化している。当該AIには、男性に比べて女性を著しく不利に取り扱いやすい統計的バイアスが含まれていたため、女性V1が応募したところ、当該AIが不合格と判定したことをうけ、IはAIの判断を援用し、V1の申込みを却下した。また、働き方に関する政治的信条を共有して同一地域であるX地域に集住する大規模なコミュニティV2においては、短期間で職を転々とする者が多かったところ、上記AIは継続学習の過程で当該地域に短期就労者が多い傾向を学習し、当該地域での居住それ自体をひとつのリスク要因として学習したため、X地域に居住し、かつ職を転々とする傾向にあるV2構成員の却下率が顕著に高い状態となり、複数の構成員が不合格の判定を受け申込みを却下された。

(2)補助/支援型AIを利用するAI利用者の責任
補助/支援型AIにおいては、AI利用者は最終的な判断や行動において適正な範囲でAIの出力を利用すべきこととなるため、AI利用者が本来払うべき適切な注意を払いながらAIを用いたか否かを評価することが可能であり、従来の過失の判断枠組み5を適用することができるとされています。
そのため、典型的には、AI利用者においてAIの出力を踏まえつつその正確性や適切性を評価しながらAIを用いることが求められることになります。他方で、AIの出力を一見するだけではリスクの所在が不明瞭であり、AI利用者において検証・是正することが必ずしも容易でない場合(本手引きにおいては、上記の画像生成AIや取引審査AIの事例などがこれに該当し得るものとされています。)においては、AI利用者において事前に一定の情報収集を行うことや必要な利用上の措置を講ずることが注意義務の内容となり得るほか、AI開発者・提供者においても一定の設計上の措置を講ずるべきでなかったかが論点となるものとされています。
(3)補助/支援型AIを販売又は提供するAI開発者・提供者の責任
補助/支援型AIは、人の最終的な判断や行動を補助ないし支援するため、入力データや指示(プロンプト)を分析した結果を踏まえて一定の出力を行う情報処理システムと位置づけられます。このようなシステムにおいて、AIが不適切な出力をした場合であっても、最終的にAI利用者においてAIの出力の適切性が検証・是正されることが前提となるため、補助/支援型AIを販売又は提供するAI開発者・提供者が第三者との関係で責任を負う場面は限定的であるとされています。
他方で、従来の裁判例上、他人が用いる製品の開発者や提供者が責任を負い得る場面として、製品の利用過程での損害の発生を誘発した場合が想定され、具体的には、①利用者が製品を適切に用いるため重要な事項について説明を行わなかったことにより誤使用が生じた場合の責任や、②利用過程における権利侵害の高度の危険性が見込まれたにもかかわらず、適切な権利侵害防止措置を講じることなく製品を提供した場合の責任等が論じられてきました。これらの議論は補助/支援型AIのAI開発者・提供者についても応用できるものとされています。例えば、①については、AI開発者・提供者がAIの機能や性能の限界、使用方法、重要なリスク等について明確な説明を行うことが重要と考えられ(説明上の注意義務)、②については、AI開発者・提供者がAIの機能や性質、AI利用者の特性等を踏まえ、AI利用者においてリスクを具体的に予見したり、その出力をコントロールしながら用いたりできるよう、一定の権利侵害防止措置等を講ずるべきことになります。
3. 依拠/代替型AIに該当する場合の考え方
(1)総論
依拠/代替型AIは、例えば、典型的には、以下のようなソフトウェアとして用いられる高精度な外観検査AIやソフトウェアとハードウェアが結合した自律走行ロボット等が想定例として考えられますが、責任判断に当たっては、補助/支援型AIとは異なり、どのようなAIであれば判断を委ねることが合理的といえるかについても重要な論点となります6。
- 外観検査AI:製造品の検品を受託する事業者Kは、画像認識AIをX線検査装置と組み合わせ、製造品を検査して金属片などの異物を高精度で発見することが可能な検品サービスを提供している。当該AIは、特定の条件下で1mm以上の異物に対する検出確率約98%となるように調整されていた。ところが、バッグに混入したカッターナイフの刃先(2cm)をKが発見できず、Lからバッグを購入した消費者Vが負傷した。

- 自律走行ロボット(AMR):AMRメーカーMは、倉庫や工場等の現場で稼働する台車型の自律走行ロボット(Autonomous Mobile Robot, “AMR”)を製造・販売している。物流業者Nは、MのAMRを自社倉庫において使用していたところ、倉庫内でAMRの前方にいた従業員Vに衝突し、負傷させた。

(2)依拠/代替型AIに該当するための要件
本手引きでは、依拠/代替型AIに該当するための要件として、個別の事案において、以下の2つの要素を踏まえて判断されるとされています。
- 必要性:人の最終的な判断や行動を介在させずAIに判断を委ねることの必要性が1つめの要素です。具体的には、人が全件を遂行することが困難な作業量をAIが処理したり、人だけでは作業が困難な時間的・物理的領域においてAIが自動的に処理を行ったりなど、人による判断や行動を介在させることでは実現困難な効用が見込まれることが挙げられます。
- 精度及び安全性:当該AIがどのような精度や安全性を備えているべきかが2つめの重要な論点となります。抽象的には、社会的に期待される精度や安全性の水準を満たすべきと考えられ、例えば規制法や業界の安全基準に適合したシステム、あるいは社会において導入が進み一般的に用いられているシステムであれば、依拠/代替型AIとして期待される精度を備えていると評価しやすいことになります。
上記の2つの要件を満たし、人の判断や行動の一部を代替する前提でAIが提供されている場合、依拠/代替型AIとして過失判断を行うべきという考え方が示されています。
(3)依拠/代替型AIを利用するAI利用者の責任
依拠/代替型AIの利活用におけるAI利用者の不法行為責任の判断については、補助/支援型AIで述べたような人が合理的な判断や行動を行う注意義務から、AIシステムを組み入れた業務プロセスを適正に構築するとともに、リスクを可能な限り低減しながら運用を行う義務へと転換することになるとの理解が示されています。具体的には以下のとおりです。
- AIシステムを組み入れた業務プロセスの「構築」に関する注意義務:AI利用者の注意義務は、対象となる業務プロセスがAIによる自動化に適しているか、望ましい水準や安全性を備えたAIシステムを用いているかといった観点から評価されます。また、AIのリスクを踏まえて適切な利用体制やガバナンスの構築を行っているか否かが重要な要素となります。
- 構築した業務プロセスの「運用」に関する注意義務:AIの望ましくない出力が権利侵害や損害を生じさせる可能性を低減するため合理的に可能な運用を行っているかが判断要素となります。
具体的にどのような措置を講ずべきかについては個々のAIシステムによって異なるところ、AI事業者ガイドラインにおいては、AIの利活用に伴うリスクをコントロールするためのガバナンスを求めており、その内容を参考にして合理的に可能な措置を講ずることが考えられるとされています。
(4)依拠/代替型AIを販売又は提供するAI開発者・提供者の責任
AI開発者やAI提供者については、責任判断の視点自体は補助/支援型AIと異ならず、従来の過失の判断枠組みを採用できるものの、求められる設計上・説明上の措置の水準は補助/支援型AIよりも高度な注意義務が要求されることになると考えられるとされています。
すなわち、上記(2)に述べた水準の精度や安全性を発揮・維持するため合理的に可能な設計上の措置やアップデートを講じていたか(設計上の注意義務)、AIの機能や性質を踏まえ、どのような状況下でリスクが増加し得るか、どのような範囲で人が関与することが望ましいか等、リスクコントロールの上で重要な情報を必要に応じて分析し、AI利用者に対し説明すること(説明上の注意義務)等が求められることになります。
4. 類型ごとの責任判断の方向性(小括)
以上の考え方を総合すると、補助/支援型AIと依拠/代替型AIとのいずれに該当するかは、AIの機能や利用される場面、AIの精度や安全性、業務上のリスクの程度や専門性、関連する規制の有無等を上述の観点から考慮して決せられることになります。
そして、本手引きにおいて、補助/支援型AI及び依拠/代替型AIの概要及びそれぞれの責任判断の方向性について下図のとおり整理されています。

(本手引きより抜粋)
5. 立証や手続に関する論点
本手引きにおいては、これまでに解説した実体法上の論点に加えて、以下のとおり、立証上の論点や国際的な紛争に関する手続上の論点についても触れられています。
(1)立証上の論点
- 文書提出命令:AI開発者等が民事訴訟法上の文書提出義務(民事訴訟法220条)を負うか否かに関し、対象となる文書に含まれる内容が営業秘密に該当するかが問題となること等が言及されています。また、証拠を開示することによる不利益よりも金銭的解決を優先し、証拠を開示しない判断が多くなると、AIの安全性を高めるための情報が収集困難となるところ、行政による規制・監督のための情報収集の仕組み等、民事訴訟以外の制度との連携も視野に入れて、社会全体としてAIの安全性を確保する仕組みの設計が重要であるとの指摘があったことも紹介されています。
- 過失の事実上の推定:過失の認定に関し、医療訴訟や環境訴訟等の領域を中心に、一定の条件の下、原告の主張立証責任の緩和を図るため過失の事実上の推定が活用されてきました。専門技術性や証拠の偏在といった特徴はAIに関する事案にも妥当する場合があるものとされています。また、事実上の推定を正当化する根拠(生命身体等の重大な法益侵害、一定の行為義務違反、経験則、高度の不確実性等)がみられる事案においては、既存の裁判例9の考え方も参考にしつつ、事実上の推定を検討すべき場合があり得る旨の指摘がなされています。
- 欠陥の事実上の推定:裁判例上、製造物の「欠陥」に関して原告が負う主張立証責任の負担軽減を図る法理として、欠陥の事実上の推定が活用されてきました。自律的に稼働する機械やロボットについても当該法理の適用は可能であるものとされています。もっとも、人の判断や行動を介在せず自律的に稼働する製造物との関係では、実際の解釈適用において悩ましい事案が想定されることや、通常の用法に従って運用した場合であっても、実際にどのような挙動を見せるかはAI等のソフトウェアの挙動次第であり、動作の異常性の判定が難しくなる場合もあることを踏まえると、技術的・科学的な複雑性に正面から対応する法理が必要となるとの指摘もなされています。
- 因果関係の認定:AIの出力による損害発生リスクが統計的にしか把握できない場合、因果関係の有無の判断が困難となることが想定されるとの指摘がなされており、事実認定による対応可能性や、解釈論による対応可能性について検討がなされています。
(2)国際的な紛争に関する手続上の論点
また、AIサービスの開発・提供・利用が国境を跨いで行われるケースが増加していることを受け、AIの利活用が問題となる紛争について、どの国の裁判所に管轄があるか(国際裁判管轄)、どの国の法令を適用するか(準拠法)、ある国で得た判決を別の国で執行することができるか(外国判決の執行)といった論点が考えられる旨も指摘されています。
もっとも、この点は、既に経済産業省「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」(令和7年2月版)が取りまとめており、その内容はAIの開発・提供・利用に伴う紛争においても援用することができると考えられる旨が指摘されています。
Ⅲ. 今後の予定
本手引きによれば、補助/支援型AI又は依拠/代替型AIの類型に応じて、民事責任の判断枠組みが異なることとなります。このような類型化の考え方が今後の裁判例においてどこまで採用されるかは分かりませんが、少なくともその背景にある問題意識や考慮要素について参考となるポイントは少なくありません。事業者としては、自社が開発・提供又は利用するAIがどちらの類型に該当するのか、また、当該類型に応じて、どのような事情が民事責任の判断に影響を与えるのか、当該事情について自社がどのような状況にあるのか等について、AI事業者ガイドライン等既存の文書も参考にしながら分析・検証をすることが、より一層有益かつ重要になってくるものといえます。
上記のとおり、本手引きは、現在パブリックコメント中であり、パブリックコメントは2026年3月19日まで実施されます。その後、パブリックコメントの内容も受けて、最終的な内容が確定されることになるため、事業者としては、最新のアップデートについても引き続き注視する必要があります。
- 経済産業省の他、内閣府、法務省、総務省及び消費者庁等がオブザーバとして参加しています。
- 「過失」の有無については、本手引きにも記載のとおり、行為者が損害の発生を予見し得たこと(予見可能性)を前提として、損害の発生を回避する規範的な義務(結果回避義務)の違反が存在したかどうかという判断基準が一般的とされています。
- なお、2026年1月14日開催の第4回AI利活用における民事責任の在り方に関する研究会の議事要旨によれば、従前は本検討会において「判断尊重型AI」と呼ばれていたものの、わかりやすさの観点から、「依拠/代替型AI」へと呼称が変更されたことが読み取れます。
- 本手引き内では、これら①~③に該当しない場合には、補助/支援型AIにも依拠/代替型AIにも該当する可能性があるものの、後記3.(2)に述べる基準に照らし依拠/代替型AIに該当しないものは、一般的に補助/支援型AIに該当するとされています。
- 脚注2参照。
- なお、本文に記載したものに加えて、補論として、個別のデータ入力や指示を前提とせず、一定の目的の実現に向けた複雑な業務プロセスを自動化・効率化することを目指す、いわゆるAIエージェントについても一定の検討がなされています。
- 個々の局面において求められる注意義務の水準は、その行為から生ずる危険の大小、被侵害利益の軽重、その職業・地位に置かれた通常人の注意力等に基づいて決定されるとされています。
- 脚注7参照。
- 本手引き内では、一例として、(i)行為義務違反を前提とした過失の推定(最判平成8年1月23日民集50巻1号1頁)、(ii)経験則を前提とした過失の選択的認定(最判昭和32年5月10日民集11巻5号715頁)、及び(iii)不確実性を前提とした過失の包括的推定(岐阜地判平成6年7月20日判タ861号49頁)が挙げられています。